上司や同僚との対話を促進。MBTI®を活用した研修が全社の“コミュニケーション”の視座を上げるまで

「次の不動産の常識をつくり続ける」をビジョンに掲げ、不動産のリノベーションやコンサルティング、シェア型賃貸住宅や公共施設・ホテルの企画・運営など、多岐にわたる事業を展開する株式会社リビタさま。

2025年に創業20周年を迎えたタイミングで、より高みを目指すためには社員同士の「対話」が鍵となることに気付いたのだそう。

ツナグtobeではそんなリビタさまに対し、全社でMBTI®を活用した研修を実施することを提案。研修は若手を中心に盛り上がり、定期的に行われている1on1のフォーマットそのものを見直すきっかけにもなりました。

今回は研修を実施した背景と実際に受講した感想を、リビタさまに伺いました。

【課題】
・多くの社員が上司や同僚へのコミュニケーションに壁を感じている
【対策】
・MBTI®を活用した研修で、自分と周囲のコミュニケーション特性や違いへの理解を促進・1on1のフォーマットをアップデート
【効果】
・全社のコミュニケーションに対する視座が高まった

石川 博基
株式会社ツナグtobe代表。今回の研修ではMBTI®を活用したワークショップを担当。参画型人事コンサルティングを得意としており、企業の人事課題に対してMBTI®を含めた全方位からアプローチできることに強みを持つ。

中西 祐さん
株式会社リビタ取締役。経営戦略部長とPRコミュニケーションデザイン部長も兼任する。

川島 史さん
経営戦略部にて、キャリア採用や人材育成研修などを担当する。

※「MBTI®(Myers-Briggs Type Indicator)」とは?
心理学者C.G.jung(ユング)の心理学的類型論をベースに、Katharine C.BriggsとIsabel B.Myersによって開発された、世界50カ国以上で活用されている国際規格に基づいた性格検査。
「興味関心の方向(外向・内向)」「ものの見方(感覚・直観)」、「判断のしかた(思考・感情)」、「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4つの指標によって、性格を16種類のタイプに分類し、一人ひとりが、自分の特徴や強み、人と人の違いを理解し、 自分をより活かすための座標軸として用いることを最大の目的として、活用されている。

更なる成長に向けてコミュニケーションの視座を高める。
MBTI®に感じた可能性

(キャプション)中西さんはリモートでの参加です!

──リビタさまが、MBTI®を活用した研修に興味を持ったきっかけを教えてください。

中西さん:
リビタは2025年に創業20周年を迎えたのですが、会社としてさらに成長するためには、コミュニケーションの視座を高める必要性があると感じていました。そんななか、eNPS(社員エンゲージメント調査)にて、社員が上司や同僚へのコミュニケーションに壁を感じているという声が多く挙がったんです。

最近ではリモートワークも導入されるなかで、どうしても必要最低限の会話に留まってしまい、自分の考えていることをシェアする機会がなかったり、「1on1」がただの業務報告になっていたりと、社内コミュニケーションが希薄になっていました。

そんなとき、石川さんが主宰するスクール「戦略人事ラボ」のプログラムに参加し、MBTI®を活用した研修にまつわる詳しいお話を聞いて、コミュニケーションの改善にMBTI®が活用できるんじゃないか、と非常に可能性を感じたんですよね。

──もともと中西さんはMBTI®についてはご存知でしたか?

中西さん:
聞いたことはあったけれど、あまりいい印象はなかったです。巷で人気の「タイプ占い」のように、「あなたはこういう人」とレッテルを貼るようなイメージがあって…。

でも、石川さんのお話を聞いて、MBTI®は自己理解だけではなく他者理解を深めるものであること、利き手(使い慣れている機能)の使い方に加えて、逆手(使い慣れていない機能)を開発することにも活用できることだと知り、イメージが大きく変わりました。

石川:
16タイプ性格診断(16Personalities)が流行したこともあって、そのイメージが先行するのもわかります。でも、実際にMBTI®が示すのは、あくまで性格の違いであって、性格の良し悪しや、能力の高低、適性の有無を示すものではない。すべてのタイプに価値があり、すべてのタイプが可能性に溢れているんです。

MBTI®を活用した研修を通じて、コミュニケーションに対する視座が高まったのを実感

──実際にMBTI®を活用した研修はどのような流れで進んでいきましたか?

石川:
全社に導入するにあたり、まずは若手社員20人を中心に受けてもらいました。若い人たちは16タイプ性格診断(16Personalities)の影響もあって、すでにMBTI®という名称は知っている可能性が高い反面、先ほど挙げたように同一視している人がほとんどだと感じていたので、導入部で丁寧に誤解を解いていくことに重きを置きました。

最初のパートでは、16タイプ性格診断(16Personalities)とMBTI®の違いや、相性の良し悪しがあるわけではないこと、ラベリングをするものではないということなどをお話ししました。続いてグループごとにワークをし、業務コミュニケーションと紐付けてエピソードをシェアしてもらいました。具体的には、これまで業務を行ってきたなかで起きていたコミュニケーションのズレなどですね。

「ぶっちゃけ、◯◯さんは◯◯だと感じていた」というような赤裸々なフィードバックをご本人に対してしている様子を見て、リビタさんはメンバー間の心理的安全性が担保されているのをとても感じましたし、改めてお互いにフィードバックしあう機会を設けられたことは価値のあることだったのではないかと思いました。

中西さん:
まさに、MBTI®を共通言語にすることで、リビタらしいコミュニケーションを創出することを期待していました。

20周年を迎えたリビタでは、「次の20年をどんなスタンスで走り抜けていくか」を考えたときに、「? に向き合いなおす」というステートメントを若手社員が主体となってボトムアップでつくりました。

リビタは、「まだ使える建物が簡単に壊される」というこれまでの常識に「?」を投げかけて来たことで、新しい暮らしの「あたりまえ」を育ててきた会社だからです。

そのステートメントを実現するのに不可欠なのが「対話」だと考えていました。自己理解と他者理解を深めてコミュニケーションを取ること。考えていることや感じたことを臆せず自ら発信していくこと。今回のMBTI®を活用した研修は、社員全員がステートメントを実現するための、コミュニケーションに対する視座を高めてくれたと感じています。

──実際にMBTI®を活用した研修に参加されてみていかがでしたか?

中西さん:
社員がキラキラと目を輝かせて前のめりに受けている姿が印象的でした。もともと事前アンケートで呼びかけた時点で、「ぜひ受けてみたい!」と期待値が高かったんです。若手からは「とにかくわかりやすかった」「今すぐ活用したい」という声が多かったですが、結果的にはベテラン・管理職層も相当盛り上がっていましたよ(笑)。

能力がうまく評価に繋がっていなかったり、相手の性格理解が追いついていないことで誤解が生じていたりするケースも往々にありますよね。そのなかで、「なんであの人はこうなのか、というモヤモヤが晴れた」「嫌われているのかと思っていたけど、そういうコミュニケーションの傾向があるんだと腑に落ちた」という変化の声もありました。

「自分は◯◯だから◯◯のようなところがある」と、自分の仕事のやり方や性格の特徴をうまく相手に伝えるための、“いい口実”ができたとも感じています。(もちろん、タイプを言い訳にすることは認めていません!)

石川:
“違い”は宝物ですからね。リビタさんは全社で受けてくださったので、会社全体のMBTI®の分布がわかったことも大きいと思います。今後の社内コンテンツや人事施策に活かすうえでの重要な財産になりますね。

“なんとなく”でやっていた「1on1」をMBTI®を活かした形にアップデート

──改めて、今回MBTI®を活用した研修を提供したツナグtobeの印象を教えてください。

中西さん:
まず、石川さん自身が不動産キャリアが長いので、弊社の事業について深く理解していただいている安心感がありました。そのうえで、参加者のさまざまな意見を受けとめ、その場に応じて打ち返していく引き出しの多さには驚きましたね。

川島さん:
私はすべてのワークショップに参加させていただいたのですが、参加者からのフィードバックを受けて、毎回伝え方をブラッシュアップしてくださったことが印象的でした。

たとえば、アンケートで「MBTI®によって性格を決めつけられているように感じる」という意見があった場合、そうではないことを何度も繰り返し丁寧に伝えるように修正を加えていただいたことで、参加メンバーの受け取り方が変わっていったのを感じましたね。

大枠のプログラムは同じでも、社員によって最適な伝え方を意識していただいたことが、ライブ感があって非常に良かったです。

──今後はMBTI®を活用した研修で得たものをどのように活かしていきたいですか?

石川:
まさにこれから話し合いをしていく段階なのですが、対話の質を向上させることを目的に、まずはリビタらしい1on1の在り方を確立することから取り組んでいく予定です。すでにリビタさまではオフサイトミーティングや1on1などを実施しているので、いかにリビタさまらしく対話の質を上げていくかが大事ですね。

川島さん:
実は、1on1はコロナ禍で部下とのコミュニケーションが少なくなったタイミングで、「ほかの会社もやっているし、うちもやってみようか」と流れで取り入れたもので、明確に時間内で何を話すかは定めていなかったんです。“なんとなく”でやってしまっていたものを、改めて全社で統一していくいい機会だと思っています。

中西さん:
もともと会社全体として、年次問わずフラットに意見が言い合える風土があるのですが、MBTI®を共通言語にすることで、さらに相互理解を深められると感じています。

リビタでは人が1番の資産だと考えているので、今のメンバーがどう成果を出していくのか、内発的動機をどう持たせていくのか、リビタらしいコミュニケーションをMBTI®をベースに考えていけたら嬉しいです。

──本日は貴重なお話をありがとうございました。